実は、冬~春にかけての今頃の季節は、体内の毒素が排出されやすくなる季節だということをご存じだろうか。特に影響を受けやすいのが頭皮。毛髪に体内の有害物質が排出されることに加え、新生活や環境の変化によるストレスなどにより、フケ、かゆみ、さらに切れ毛や抜け毛など、頭皮や髪のトラブルが起きやすいのだ。
髪の成長をストップさせるストレスにご用心
ストレスが頭皮トラブルに繋がるのはなぜだろうか? アロマセラピストやニールズヤードのスクールにて講師として活躍する堀尾善秀さんに話を伺った。
「抜け毛の原因は大きく分けて『外的要因』と『内的要因』のふたつがあります。外的要因として挙げられるのは、皮脂詰まりや頭皮の乾燥。間違った洗髪で汚れが落ちていない、紫外線などの影響で頭皮が乾燥するなどが原因で、頭皮に菌が繁殖しやすくなります。内的要因としては、遺伝や加齢、乱れた食生活、そしてストレスが挙げられます。特に、遺伝・加齢やストレスにより、体内に5α-リダクターゼという酵素が発生し、男性ホルモン(テストステロン)を活性型男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)に変化させることで、頭髪の成長を妨げてしまうんです」
なんと、“モテホルモン”としてGROOMENでもたびたび紹介してきたテストステロンを、頭髪の成長を止めるジヒドロテストステロンに変化させてしまうのはストレスが原因とのこと。ストレス、恐るべし。
マッサージで頭皮に潤いと癒しを
ストレスのない生活を送れればそれに越したことはないが、そうもいかないのが社会人の現実。せめて手軽にストレスを緩和させ、かつ頭皮トラブルも改善できる方法はないだろうか?
「ストレスケアにはアロマがとても有効です。五感が脳に刺激を与える時、視覚や聴覚などは、脳の中の思考や言語を司る『新皮質』という部分を経由して、感情を司る『大脳辺縁系』に到達、そこで好きか嫌いか、快か不快かを判断します。一方、嗅覚だけは大脳辺縁系にダイレクトに信号を送るので、香りを嗅いだだけで瞬時に感情に影響が出るんです。さらに美容や健康の要である自律神経系・内分泌系・免疫系に働きかけ、心身のバランスが保たれます。キャンドルなどで香りだけを楽しむのも良いですが、おすすめはアロマオイルを使ったマッサージ。リラックス効果や頭皮トラブルに効果のある植物のアロマをブレンドすれば、ストレスケアと頭皮ケアが一度で叶います」
深尾さんが頭皮マッサージ向けに特におすすめするのは下記のアロマ。聞き慣れない名前もあるかもしれないが、これを機にぜひ覚えておこう。
【オススメアロマ5選】
ラベンダー
リラックスの代表精油。「疑わしきはラベンダーを使え」と言われるぐらいのメジャーなフレーバー。
ゼラニウム
花々しい香りで皮脂バランスやホルモンバランスを整える。
ベルガモット
リラックス&リフレッシュ効果が高い。皮脂分解力に優れるリモネンを含む爽やかな香り。
サイプレス
森林浴を思わせる爽やかな香りがリラックス効果あり。
パルマローザ
皮脂バランスを整え、頭皮を健やかに守る。フローラルな香り。
上記の精油がバランス良く配合された「スージングマッサージオイル」が、ニールズヤード レメディーズから3月1日に発売されたばかり。保湿に優れたダイズやホホバなど5種類の植物オイルがベースになっており、さらりとしたテクスチャーで、肌や頭皮にうるおいを与えてくれる。
スージング マッサージオイル
100ml 3,200円(税別)※初回限定ラベル
バスタイムに挑戦! 頭皮のセルフマッサージ
アロマオイルを手に入れたら、セルフマッサージに挑戦してみよう。頭をA・B・Cと三か所に分け、血行を良くするツボを意識しながら(下図[2]参照)ゆっくりとマッサージを楽しむべし。
画像提供:ニールズヤード レメディーズ
湯船に浸かりながらマッサージを行えば、血行も良くなりリラックス効果もアップ。ガチガチに固まった頭皮、たまには癒しの香りで労わってみては。
取材・文/芳賀直美