前回までの、くちヒゲ、あごヒゲとのコンビスタイルの次は、くちヒゲとあごヒゲを結んだ“囲みスタイル”をご紹介します。
まずは、画像をご覧下さい。
これまでのスタイルと比べ、囲みスタイルにするとヒゲの存在感がグッと増しますね。ある程度ヒゲの生える人なら一度はやってみたいスタイルでしょう。
今回は、この囲みスタイルを作る時に気をつけるポイントについて説明します。
というのも、囲みスタイルは放っておくとすぐにデザインが崩れてしまうため、汚く見えたり不潔に見えたり、顔の印象が悪くなってしまうパターンが多いので、メンテナンスの頻度が上がるのです。
これは悪い例です。もはや、ただの泥棒ヒゲですが、どこが悪いのか考えてみましょう。
【囲みスタイルがキマらないポイント3】
① 全体が同じような濃さで太く整っていない。
この状態の時は泥棒ヒゲ率80%。髪型やファッションのトータルで合わせていけばかなりワイルドな雰囲気で良いのですが、何となくでやってしまうと悲しい結果になります。
② とりあえず口回りにヒゲが生えている状態で整っていない。
この状態もかなり汚く見えてしまいます。無精ヒゲ風のヒゲでも、薄めのヒゲでも、濃いヒゲでも、こまめなメンテナンスをしてデザインしておく事が大切です。
③ ヒゲのデザイン(シルエット)が悪い。
ありがちなのが、くちヒゲの生え方が真ん中は薄くて両端は濃い場合。それをそのままキープしてデザインしてしまうとカッコ良くないので気をつけましょう。
では早速、メンテナンスしていきましょう。丸のついているポイントに気を付けながら整えていきます。
先ずはくちヒゲの両端角を取ります(写真中央)。次にくちヒゲ中央の角を取ります。(写真右)
その後、口角の両端の内側を少し取り、あごヒゲ以外を3mmにします(写真左)。これだけでも少し整った感じがしますね。
ここからもう少し手を加えます。
くちヒゲに更に2mmを入れます。(写真中央)
最後にあごヒゲに15mmを入れハサミで整えて終了です(写真右)。
かなり清潔感が出ました。メンテナンスの仕方はそこまで難しく無いと思いますが、数日に1度はやった方がベストでしょう。上級者向けではありますが、慣れるとバリエーションを楽しむ事が出来るので是非トライしてみて下さい。
【囲みスタイルがキマるポイント3】
① くちヒゲのデザイン。
同一の太さや三角形気味の台形、薄め、濃いめいろいろありますが、まずは中央より両端が太くならないようにデザインしましょう。最初は両端の角を取るだけでもかまいません、慣れて来て両端の内側もメンテナンスできるようになるとバリエーションも増えます。
② くちヒゲとあごヒゲをつなぐラインのデザイン。
ここが整っているだけでもある程度印象が良くなります。生え方は人それぞれで、人によってはかなり太い幅で生えていたり、同じ長さにしてしまうと穴があいてしまったりさまざまなので、自分の生え方をよく見て整え方をマスターしましょう。
③ トリミングによるグラデーション。
囲みヒゲをハサミひとつでメンテナンスするのはなかなか上級クラスなので、ある程度ミリ数の幅が選択できるトリマーがあるとベストです。ヒゲ用でなくても、1ミリ以下〜15ミリくらいの間で数種類選択できるものであれば髪用のバリカンでもOKです。
理容室『THE BARBER 代官山』マネージャー。コンプレックスだった童顔を克服するためヒゲを生やし始めたのをきっかけに、ヒゲデザインのおもしろさに目覚める。実体験を元にヒゲデザインを提案。ヒゲ歴20年。THE BARBER ヒゲ部門メイン担当。