在宅勤務時の気分転換に
アロマテラピーのススメ

突然訪れたコロナ禍で一気に進んだのが在宅勤務の導入。いざ始まってみると、通勤がないことで心と時間に余裕ができたり、予定外の作業が飛び込むことが減り業務効率が上がったり…と、メリットの多さに注目が集まっている。

しかし、仕事環境が整わないまま在宅勤務生活が幕を開けたというケースが多く、勤務時間とプライベートの線引きが難しいというデメリットも。仕事の場と生活の場を同一とすることによって、集中が途切れてしまったり、気持ちの切り替えが難しいと感じている人も多いのではないだろうか。

 

そこで在宅勤務にオススメなのが、アロマテラピーの活用。

今回は、アロマテラピーの健全な普及・啓発活動を行う 公益社団法人 日本アロマ環境協会(略称:AEAJ)が提案する、アロマテラピーを活用して快適に仕事を行う方法をご紹介しよう。

 

アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、健康や美容に役立てていく自然療法のこと。

アロマと聞くと女性的なイメージが強いものの、香りの幅が広く男性の部屋にマッチするものも多い。

 

花や葉、果皮など100%植物から抽出される精油は、嗅覚を通して脳に伝わることで、自律神経にはたらきかけ、心身にさまざまな作用をもたらしてくれる。部屋の雰囲気をガラリと変えることができるだけでなく、集中力向上や気分転換など、うれしい効果も。

 

 

アロマテラピーの楽しみ方はさまざま。中でも気軽に始めやすいのが、精油を拡散して香りを楽しむ芳香浴法だ。

聞きなれない言葉だが、アロマポットやディフューザーの使用もこれに当てはまる。また、ティッシュペーパーやハンカチに1~2滴垂らしてデスクや枕元に置くのも芳香浴法の楽しみ方のひとつ。特別な道具を用意しなくても楽しめるのが、最大のオススメポイントだ。

ここからは、在宅勤務中のシーンに合わせた活用法をご紹介する。

 

 

仕事モードへの切り替え

 

自宅での作業でも、しっかり仕事モードに切り替えてメリハリをつけて臨みたいもの。ところが、通勤がないことで気持ちが切り替わらず、ゆるゆると仕事を始める…なんてことはないだろうか。

朝の始業前には、交感神経を優位にすることが実験で確認されているグレープフルーツ精油や、ローズマリー精油がピッタリ。毎日同じ時間に同じ香りを香らせることで、気持ちにスイッチを入れることができる。

 

【出典】大野博美、他(2007)グレープフルーツの香りの吸入が課題遂行に伴う集中力低下を防ぐ.Aroma Research8(2):168-171

 

 

頭の回転をアップ

 

昼休みが終わり、後半戦スタート。頭の回転を速めて、効率的に仕事を終わらせたいというときにも、グレープフルーツ精油の香りが効果的。グレープフルーツ精油の香りを嗅ぐことで、脳内の情報処理速度が速まったという報告も。甘すぎないスッキリした香りが男性の部屋にもマッチする。

また、清涼感溢れるペパーミント精油や、なじみのある香りが特徴のスイートオレンジ精油もオススメ。これらを香らせながら小学生が100マス計算を行ったところ、誤答率が下がったという研究結果もあるとのこと。しっかり集中力を高めたいときに活用してみてはいかがだろうか。

 

【出典】
・大野博美、他(2007)グレープフルーツの香りの吸入が課題遂行に伴う集中力低下を防ぐ.Aroma Research8(2):168-171
・熊谷千津、 他(2015)小学生の計算力と気分に与える精油の影響.アロマテラピー学雑誌.Vol.16, No.1:7-14

 

 

リラックス

 

通勤やオフィス内での移動がない分、運動不足に陥りがちというのも在宅勤務時の注意点。同じ姿勢を続けていると、血行不良になり、それが肩こりや腰痛を引き起こす原因にもなり得る。特に、ダイニングチェアや座椅子などを仕事用の椅子に使用している人は、体感以上に腰を酷使している可能性があるので要注意!

疲れを翌日に持ち越さないためにも、しっかり心身の疲れを癒すことが重要だ。

ゆったりとしたバスタイムに最適なのは、ネロリ精油ラベンダー精油。どちらも鎮静作用があるので、仕事で張り詰めた気持ちや身体をリラックスさせてくれるだろう。

 

【出典】
・西村伸大、他(2009)ネロリの香りの精神的ストレス負荷に及ぼす影響. Aromatopia 18(4):12-14
・伊藤佳保里、他(2009)ラベンダーオイルを用いた足浴が生体に及ぼす影響. 形態・機能7(2):59-66

 

 

<安全にアロマテラピーを楽しむための注意事項>


1.精油は、少量でも皮膚に刺激を与える可能性があります。精油の原液を直接肌に塗らないように注意してください。また、必ず使用量を守ってください。
2.刺激を感じたら、使用を中止しましょう。また、目の周りや皮膚の弱いところでの使用は控えてください。
3.3歳未満の乳幼児には、芳香浴(空気中にディフューザーなどで精油を漂わせる方法)以外は行わないようにしましょう。3歳以上の子どもでも、大人の使用量の1/2程度までを限度として使用しましょう。
4.妊産婦やお年寄り、既往症のある方は、専門家にご相談の上ご使用ください。

 

日本アロマ環境協会(AEAJ) 公式サイト