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名刺交換や会議中などのビジネスの場において、意外にもよく見られているのが指先。
爪を切るのを忘れていて、商談前に自分の指先を見て慌てた経験はないだろうか?
清潔感が重視されるビジネスの場面では、伸びた爪はマイナスの印象を与えてしまいがち。
また、爪切り国内トップシェアを誇る貝印が行った調査では、女性の60%以上が「男性の爪が気になる」と回答。清潔感はモテる要素でもあるので、プライベートにおいても決して油断できない。
今回は自分に合った爪切りの選び方や、ネイルケア初心者の男性でも取り入れやすい基本のネイルケアをご紹介。爪切りの一歩先のお手入れを取り入れることで、あなたのGROOMEN力が上がること間違いなし!
ツメキリアドバイザーが指南
教えてくれたのは貝印独自の資格「ツメキリアドバイザー」を所有する、宮原さん。
宮原さん:入社当初、営業として働いていた頃から、ネイルケアは意識していました。美しい指先は気持ちの余裕や自信にもつながります。名刺交換の際には顔よりもよく見られるパーツですよ。
奥深い爪切りの世界。使用者に合わせたさまざまな形状がある
宮原:一口に爪切りと言っても、いろんな形があることをご存じですか?爪切りにはテコ型、ニッパー型、ハサミ型が存在し、それぞれ特長があるんです。
1.テコ型
一般的に広く普及している形。刃の露出が少なく、機能面、ビジュアル面ともに安全性の高いタイプ。
2.ニッパー型
少ない力でも固い爪が切れる構造。厚い爪や足などの堅い爪も簡単に切ることができる。力の加減もしやすく操作性も優れている。
3.ハサミ型
赤ちゃん用の爪切り。刃先が丸くなっていたり、切るときに挟んだ爪が見える形状になっていたりと安全性が高い。切る側・切られる側どちらにも配慮されたもの。
宮原さん:爪切りと聞くと一番にイメージしやすいのがテコ型の爪切りだと思います。実は、その中でも用途に合わせてさまざまな刃の形があるんです。
1.カーブ刃
爪の中央部分のアーチにフィットする形状。キレイなアーチ型を簡単に作ることができる
2.直線刃(Lサイズ)
テコ部分が長いのが特長。硬い爪も軽い力で切ることができる。足の親指など固い爪にもぴったり。
3.斜め直線刃
刃に角度が付いた直線刃。先が斜めになっているため、作業するところが見やすい。指はもちろん、足の爪を切るのにもオススメ。
4.アーチ刃
従来あるカーブ刃にアーチを加えた立体形状の刃になっている。アーチのきつい爪だと、切るときに爪切りでアーチを圧迫してしまい痛みを感じてしまうことがあるが、刃自体がアーチ状になっていることで、力を分散して負担をかけず効率的に切ることができる、爪に優しい爪切り。
5.凸刃
巻き爪の人用の形。巻き爪の中央部分に負担をかけずに、小さい切り口を創ることができる。両端部分には直線刃や斜め直線刃を併用して、スクエアオフ(爪の先にカーブを作らず、両角にやや丸みを持たせた形)に整えていくとよい。
自分に合った爪切りの選び方は?
宮原さん:爪の厚さやアーチの角度、硬さは人それぞれ。爪切り選びにもこだわることが地爪の美しさにもつながります。
例えば、普段から割れやすいという方。爪を切るときにも衝撃が爪に影響しやすいので、少しずつ切れる小さめの直線刃の爪切りで角度を細かく変えながら切るのがよいです。
爪の中央部を切る時に直線刃を使うと形がカクカクしやすいこともあるため、一般的なカーブ刃のMサイズの爪切りと組み合わせて使用すると効果的です。
また、アーチの角度がある爪をお持ちの場合には、アーチ刃と直線刃を組み合わせて使い、中央部をアーチ刃で切り、残りの角を直線刃で少しずつ切ると負荷を軽減することができます。
厚い爪はテコの原理を効果的に利用できるLサイズの爪切りが最適です。
ワンランク上の指先へ
意外と簡単ネイルケアHow to
ネイルケアしている男性はまだまだ少ない。しかし、清潔感のある指先は好印象であることに変わりはない。ただ爪を切るだけではなく、もう一歩先のケアをしてみてはいかがだろうか?
今回は宮原さんの爪にケアをする形で、ネイルケアのHow toを教えてもらった。
ネイルケアを担当してくれたのは、同じく貝印社員でツメキリアドバイザーの資格を持つ浅見さん。
基本的なケアに必要な道具はこれ!
1.カーブ刃の爪切り
2.直線刃で、カーブ刃よりも小さめの爪切り
3.プッシャー
4.リッパー
5.キューティクルリムーバー
さらに本格的なお手入れに!あると便利なアイテム
6.キューティクルニッパー(甘皮ニッパー)
7.バッファー
ステップ1 爪の長さを整える
今回使用する爪切りは2種類。一般的な形とされているカーブ刃のMサイズ、直線刃のSサイズだ。
まずは中央から整えていく。アーチの緩やかな中央には、カーブ刃を使用。写真のように、カーブ刃の角度が爪のアーチにフィットするようになっている。
残す爪は、真横から指を見た時に指先と爪先がだいたい同じくらいの長さになっているのが理想。
短く切りすぎてしまうと、爪の後ろ側にある細菌の侵入を防ぐ皮膚が傷ついてしまうので、深爪にならないように注意。白い部分も少しだけ残そう。
中央が切れたら直線刃に持ち替え、左右対称になるように切っていく。爪切りの刃全体を使うと爪が潰れてしまうため、約3分の1程度の刃幅を使用。数回に分けて少しずつ切り進めていく。
爪の形は、傷つきにくいスクエアオフが理想とのこと。
ポイントは、アーチの傾きに合わせて爪切りを傾けること。爪の端に近づくにつれ傾きが急になってくるので、角度を細かく調整しながら切ろう。
★ポイント★
カーブ刃と直線刃の2本を使い分けると、簡単に綺麗に切れる。
爪の端を切るときにはアーチに合わせて爪切りの角度を細かく変えて切る。
ステップ2 爪の切り口を整える
爪切りで長さと形を整えたら、ネイルファイル(やすり)で切り口を整えていく。切った断面のザラザラ感や凸凹をなめらかにならす段階だ。
爪の端から中央に向かって一方向にファイルを動かしていく。このとき、力を入れずそっと軽く。角はやすりを小さく動かし、少し丸みをつけてもよい。
★ポイント★
ネイルファイル(やすり)は力を入れず一方向に動かす。往復に動かすよりも、爪に優しい。
ステップ3 爪の表面を整える
爪全体と甘皮にキューティクルリムーバーを塗布する。
キューティクルリムーバーとは、爪の表面の硬くなった角質や甘皮を柔らかくする液体。ネイルケア初心者にはなかなか耳馴染みがないかもしれないが、丁寧なケアには欠かせないアイテムだ。
爪の表面がうるおったら、プッシャーを爪先から根元に向かって縦方向に動かし、不要な角質と甘皮を押し上げていく。
つい力が入ってしまう動作だが、爪を傷つけないように優しい力で圧をかけていこう。
ネイルアートを施す場合にはギリギリまでキレイに甘皮処理をして爪を大きく見せることが多いが、甘皮には爪の皮膚の間から細菌が入らないよう守る役目もあるとのこと。気にならない場合は必要以上に取らなくても良い。
爪が乾燥してきたら再度キューティクルリムーバーを重ね付け。表面をうるおわせておくと爪へのダメージを軽減できる。
甘皮の周り(爪の根元)に集まった不要な角質やめくれた甘皮は、V字状のリッパーで端から中心に向かって取り除く。
リッパーの先の刃で皮膚を傷つけてしまわないように、横向きに動かすのがポイント。
また、ある程度甘皮処理に慣れてきた方には、細かい作業に向いているキューティクルニッパー(甘皮ニッパー)もオススメだ。ササクレの処理など、幅広いネイルケアに活用できる。
ニッパー使用時のポイントはリッパーと同様で、皮膚を傷つけないように爪の両端から中央に向かって切ろう。
★ポイント★
プッシャーで角質を押し上げる範囲は、根元の甘皮に軽く当たるまでがオススメ。取りすぎに注意。
プッシャーは軽い力で動かしていく。
ステップ4 表面を磨きツヤを出す
バッファーで爪を磨くと、自然な光沢が出て手元がよりキレイに見える。
ここでも力は入れず軽く磨いていこう。
爪がツヤツヤしすぎていると、やりすぎ感がある…という方はステップ5へ。
今回使用したバッファーは3面。目の細かさが3段階で、粗めから細かめに段階的に磨いていく。磨き終えたらコットンなどで粉を払っておく。
磨きすぎると爪が薄くなってしまうので、2週間に1度が目安。
★ポイント★
バッファーは往復で動かしてもOK。磨きすぎに注意。
ステップ5 しっかり保湿
爪全体に保湿剤を付けてなじませる。
爪表面の角質を取り除いたことで保湿成分が浸透しやすい状態になっているので、効果的に爪周りを保湿することができる。
保湿剤には、オイルタイプやジェルタイプなどいろんな種類がある。今回はジェルタイプを使用。塗布直後も、余分な液を拭き取ればベタつくことなくしっかりとしたうるおいが感じられる。
オススメの形状は筆タイプやスポイトタイプ。爪の後ろ側の皮膚との間までしっかりと保湿剤を届けられる。
余った保湿剤は手指になじませることで保湿やマッサージにも使用可能。日々の紫外線やアルコール消毒で乾燥した手のケアにもつながる。
★ポイント★
爪用保湿剤はベタつきの少ないジェルタイプや、爪の後ろ側などにもしっかり塗り込める形状の筆タイプ、スポイトタイプがオススメ。
健康で美しい爪を育てるためにも、仕上げの保湿をしっかりと。
爪磨き終了!その変化は?
向かって右側が、今回ケアを施した爪。爪のアーチが左右対称で、甘皮もスッキリ。自然なツヤからも健康的な印象を受ける。
ネイルというと女性的なイメージが強いが、指先の美しさに男女の差はない。細部までお手入れが行き届いてこそ、余裕のあるビジネスマンと言えるではないだろうか。
周囲からの印象アップはもちろん、キーボードを打つときや物を取るときなど、キレイな指先が目に入るとそれだけで少し自分の気持ちも上がるはずだ。
安価に揃えられるツールばかりなので、是非挑戦してみてほしい。
今回使用したアイテムはこちら
商品名:StandardSelection ニュースタンダードツメキリ M
価格:550円(税込)
価格:495円(税込)
商品名:キューティクルお手入れセット
価格:1,650円(税込)
商品名:甘皮ニッパー
価格:2,860円(税込)
商品名:ブルームネイル ツメミガキ 3WAY
価格:605円(税込)
GROOMEN読者にオススメの爪切り3選
美容に関心の高い男性が多いGROOMEN読者にピッタリの爪切りを選んでもらった。
商品名:関孫六 ツメキリtype102
価格:2,090円(税込)
刃物の町、岐阜県関市に継承された伝統、刀匠関孫六から生まれたこだわりの高品質爪切り。
爪の形にフィットするカーブ刃で、数ある貝印の爪切りの中でも優れた切れ味が魅力。
ボディのサイドには、粗目と細目の2種類のU字溝やすりを搭載。
商品名:StandardSelection ニュースタンダードツメキリ M
価格:550円(税込)
今回の撮影でも使用した、ベーシックなカーブ刃。
お手頃価格ながら切れ味良し。テコ部分が樹脂性で軽く、持ち運びが便利。普段持ち運ぶカバンに忍ばせておいたり、出張のお供にするならコレ、と宮原さんも太鼓判。
商品名:StandardSelection ニューネイルクリッパー M
価格:660円(税込)
シャープな切れ味。ニュースタンダードツメキリとの大きな違いは、ステンレス製のテコ。樹脂性のものよりも力が伝わりやすく、硬い爪や厚い爪も軽い力でお手入れすることができる。