公益社団法人 日本歯科医師会主催の歯と口の健康シンポジウムが2021年10月13日(水)にオンラインで開催された。
シンポジウムでは、オーラルケアの重要性に関する講演やブラッシング講座が行われた。
オーラルケアは健康のすべてに通じる
第一部では東京都健康長寿医療センターの枝広あや子氏が登壇し基調講演が行われた。講演では、口腔の健康維持が人生を豊かに過ごす基盤となることをさまざまな事例を交えて解説。口腔内の健康は全身の健康と密接なつながりがあり、特に歯周病は呼吸器感染症や糖尿病、脳梗塞、心臓病などさまざまな病気に影響を与えるということがこれまでの研究で明らかにされている。
8020運動*1 の推進によりこの30年ほどで高齢者の歯の本数が減りにくくなっている傾向がある一方で、歯周病の原因となる深い歯周ポケットを持つ人の割合は年々増加。公益社団法人8020運動推進財団の調査によると、50代以降の歯を失う原因は「歯周病」による抜歯が大半という結果に。30~40代で最も多い原因とされる「むし歯」による抜歯も依然として多いそう。
歯周病やむし歯の予防のため、年齢を重ねてもおいしい食事を楽しむため、そして全身の健康のためにも日頃のオーラルケアが重要になってくるのだ。
*1:1989年(平成元年)から厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動
健康な歯を保つための口腔健康管理
第二部ではトークセッションを実施。日本歯科医学会連合副理事長の川口陽子氏、放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏を迎え、歯周病や具体的な口腔健康管理方法、そしてウィズコロナ時代の歯の磨き方について議論が交わされた。
そもそも、歯周病とは歯の周りの組織、つまり歯茎や歯を支えている骨に起こる病気。歯周病になると、健康な歯であってもグラグラしたり抜け落ちてしまう可能性がある。
歯周病菌の感染によって引き起こされる感染症なのだが、歯磨き習慣や喫煙などの生活習慣が発生や進行に影響を及ぼす生活習慣病でもあることを意識しておきたい。今は何ともないから、若いからといってオーラルケアをおろそかにしたり不摂生な生活を送っていると、数年後に後悔することになるかもしれない。
20年後、30年後の健康の話は遠い未来の話ではなく、今の話だということを頭の隅に置いて行動したいものだ。
お口の状態をセルフチェック!
次の質問にあてはまる項目をチェックしてみてみよう。1~2項目があてはまれば歯周病の可能性がある。3~5項目なら初期あるいは中期歯周炎以上に歯周病が進行している恐れも。
・歯ぐきに赤くはれた部分がある。
・口臭がなんとなく気になる。
・歯ぐきがやせてきたみたい。
・歯と歯の間にものがつまりやすい。
・歯をみがいたあと、歯ブラシに血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある。
・歯と歯の間の歯ぐきが、鋭角的な三角形ではなく、うっ血していてブヨブヨしている。
・ときどき、歯が浮いたような感じがする。
・指でさわってみて、すこしグラつく歯がある。
・歯ぐきからウミが出たことがある。
公益財団法人8020推進財団「歯周病セルフチェック」より
ウィズコロナの今、推奨される歯の磨き方は?
新型コロナウイルスの流行により、マスク着用が当たり前になったり3密を避けるようになったりと私たちの生活様式は大きく変わった。歯磨きを行う際にも、唾液飛沫が飛ばないようにするために配慮が必要になってくる。そこで推奨されているのが、「口を閉じて」の歯みがきだ。口を閉じた状態だと歯ブラシを動かしづらくなり、キレイに磨けないのでは…という不安がある人もいるかもしれないが、実は細かく動かすほうが効果的に歯垢を除去できるのだ、と川口氏。また、歯ブラシ先端のブラシ部分が薄く小さめの歯ブラシを選ぶことで、閉じた口の中でも磨きやすい。特に職場など共用部分で歯みがきを行う際は他の人への配慮としても意識したい。
歯科衛生士によるブラッシング講座
第三部では、歯科衛生士の岩切美奈氏によるブラッシング講座が開講された。
むし歯や歯周病の原因である歯垢(プラーク)は日々の歯磨きで丁寧に取り除くことが大切。しかし、歯医者でのプロフェッショナルなケアを定期的に取り入れることも予防歯科には重要なのだそう。歯間ブラシやフロスを用いたフロッシング、歯ブラシや電動歯ブラシによるブラッシング、口腔洗浄器の利用といったホームケアを、そして、プロフェッショナルケアとして歯科医院でのスケーリングや歯面研磨、専門家が行う術者磨きなどを定期的に受けることをオススメする。
通常の歯ブラシでの磨き方
オススメの磨き方はバス法とスクラビング法。バス法とは歯と歯茎の間斜め45度に毛先を当てて細かく磨く磨き方だ。歯ブラシは毛先が極細のものを使うと良い。もう一つのスクラビング法は、歯に対して毛先を90度に当てる磨き方。こちらはまっすぐの毛先の歯ブラシが合うそうだ。
どちらの磨き方でも、力加減は歯ブラシの毛先がつぶれない程度。握り方はペンを持つように握るペングリップが細かいところまで磨きやすくオススメ。
電動歯ブラシの上手な使い方
今回使用したのは、パナソニック社の音波振動ハブラシ(電動歯ブラシ)ドルツ。
電動歯ブラシは歯に押し当てるだけで自動で磨きあげてくれる。岩切氏によると、1本あたり2秒ずつを目安にブラシを当てるとキレイに磨けるそうだ。電動歯ブラシの振動が気になるという人は、振動を感じづらい下の歯から磨くのがオススメ。また、電動歯ブラシも通常の歯ブラシ同様、口を閉じて磨くことで飛沫が飛ぶのを防ぐことができる。
オススメオーラルケアアイテム
ブラッシング講座で登場したパナソニックのオーラルケア商品をご紹介。
電動歯ブラシを使用することで誰でも簡単に効率よく歯垢を除去できる。磨き方に自信がない人、オーラルケアに力を入れたい人にピッタリだ。
また、キレイに歯磨きをしたつもりでも、歯ブラシだけでは約40%*2 の汚れが残る、と言われている。より効果的な予防歯科のためにも、歯磨き+αのケアとしてジェットウォッシャーで歯間や歯周ポケットの見えない汚れまでしっかり洗浄することをオススメする。
*2:出典「日本歯科保存学雑誌,48,272(2005)」
音波振動ハブラシ ドルツ EW-DT52
独自開発「W音波振動*3」
2つのモーター搭載による「ヨコ磨き」+「タタキ磨き」で歯周ポケットや歯間の汚れもパワフル除去。約3日で歯茎の健康を推進。
歯周ポケットに入り込む毛先の細さ約0.02mmの「極細毛ブラシ」
歯周ポケットにひそむ歯周病の原因プラークをかき出す。毎分約31,000ブラシストロークのヨコ方向への細かな動きで、歯に当てるだけで歯科医師推奨*4 の「ヨコ磨き」ができる唯一*5 の電動歯ブラシ。
新搭載「極細毛ポイント磨きブラシ」
極細毛で歯間や歯並びの悪いところの歯周ポケットも集中ケア。
「Bluetooth&App対応」で正しい磨き方を学べる
専門家監修のレッスン動画で磨き残しを減らし、押付過ぎアラートで正しい磨き方を学べる。さらに、自分向けのカスタマイズコースで自分のお口の状態に合わせてやさしく磨ける。
*3:音波領域内での、ヨコ31,000、タタキ12,000ブラシストローク/分の振動。
*4:バス法、スクラビング法。歯科医師400名の89%が推奨。2021年2月調査実施。パナソニック社調べ。
*5:充電式電動歯ブラシにおいて。EW-DM62及びOEM製品を除く。(2020年7月20日現在 パナソニック社調べ)
製品情報
品番:EW-DT52
価格:オープン価格(価格は販売店にお問い合わせください。)
付属品:極細毛ブラシ(コンパクト)、極細毛ブラシ(ラージ)、クリーン&ホワイトブラシ、極細毛ポイント磨きブラシ、充電スタンド、携帯ケース、ブラシスタンド、ACアダプター
発売日:2021年9月1日
ジェットウォッシャードルツ EW-DJ41
独自技術「超音波水流」
歯ブラシでは磨きにくい、歯間・歯周ポケットの汚れをパナソニック独自技術の「超音波水流*6 *7)」で洗浄。
コンパクトなタンク伸縮式
タンクが伸縮式なので小型に収納できて、持ち運びがしやすい。
細型デザイン
手の小さい方でも使いやすい、細型の円筒形。
*6:超音波水流ノズル使用時のみ。
*7:気泡が弾ける際の衝撃波により超音波が発生する水流。
製品情報
品番:EW-DJ41
価格:オープン価格(価格は販売店にお問い合わせください。)
付属品:超音波水流ノズル 1本
発売日:2021年9月1日