せっかく服装や髪形に気を遣っているのに、 “香り”を気にしていないようでは、まだまだグルーメンへの道は遠いかもしれない。
ユニリーバ・ジャパンのプロジェクトチーム「AXE脳科学研究所」が実施したアンケートで、ファッションよりも香りの良し悪しが男性の印象を大きく左右することがわかった。アンケート回答者は、メンズアイテムを扱うアパレルショップの販売員の女性100人。男のファッションにうるさい彼女たちの評価を覆すほどの“香り”の力を探っていこう。
ニオイがひどければお洒落も台無しに!
まず、「男性がいい香りをつけていると、お洒落だと感じますか」という問いには79%が「そう思う」「ややそう思う」と回答。また、「男性がいい香りをつけていると、どのような印象を持ちますか」という問いには、【爽やか】【お洒落】という回答が上位に。フレグランスやデオドラントなど、ふとした時にいい香りがすれば、見た目以外の部分にも気を遣えていると好印象を抱かれるようだ。服装や髪形のセンス以上に、“香りセンス”の良さこそがお洒落の条件と言えるだろう。
続いて注目したいのが、「ファッションはイケているけれど匂いがひどい男性」と、「ファッションはイケてないけどいい香りがする男性」のどちらに良い印象を持つか? という究極の問いへの回答。普段からお洒落な男と接しているであろう彼女たちだが、結果は後者を選んだ割合が87%と圧倒的。また、「香りケアができていないと、お洒落が台無しになることもあると思いますか」という問いには、「そう思う」「ややそう思う」が80%に上った。どんなにお洒落な服を選び髪型をビシッとキメても、ニオイがひどければそんな努力も水の泡になってしまうのだ。
“いい香り”は本能的に脳に影響する
今回の調査結果について、人間の脳の仕組みに詳しい脳科学者の澤口俊之博士は、こう解説する。
「香りは感情に関係する脳領域に強い作用を及ぼすので、いい香りは『いい感情』として意識されます。その結果、『お洒落』というポジティブな印象が生まれるのです」
澤口先生曰く、もともと人類の祖先は視界の悪い夜に主に活動していたので、視覚情報よりも嗅覚情報に頼って生きてきたという。そのため、今でも嗅覚情報は見た目を上回るほどの影響を持っているとのこと。なるほど、いい香りが人を惹きつけるのは、遺伝子レベルでごく当たり前なことなのかもしれない。
服装も髪型もバッチリなのに、なぜか女性にモテない……という人は、もしかしたら“いい香り”が足りないのかも。せっかくのお洒落が無駄にならないよう、日頃から“香りセンス”を磨いておこう!
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文/芳賀直美(OUTSIDERS Inc.)