今回は、【頬ヒゲ編(鬚 / sideburn / サイドバーン)】のデザインのコツについてご紹介します。
まず、モミアゲからつながるサイドのヒゲについて。
このヒゲは、位置と幅によって顔の隠れる範囲が変わるため、顔の大きさに影響してきます。顔の内側に寄せて作るほど顔の面積が小さく、外側に寄せて作るほどほど顔が大きく見えます。小顔に見せたいなら内側に、威圧感が欲しいのであれば外側に作ると良いでしょう。
頬ヒゲで輪郭コントロールする方法とは?
下の図は、様々な輪郭の男性の顔にモミアゲからアゴヒゲまでのラインを入れたものを正面から見た図です。
左の卵形の顔は、締まった印象になるものの輪郭の変化は見られず、良い意味で馴染んでいます。
左から2番目の丸顔には、エラの部分に少し角を付けたラインを入れました。これだけで丸い印象にメリハリが出るのが分かります。丸顔さんには角を付けたラインがおすすめです。
左から3番目の面長の顔は、あごラインに繋げる際に内側の幅を広めに取ることで縦ラインをカバーできます。ただ、サイドバーンがある事で面長を強調してしまうので、モミアゲの延長線をかなり細くするか、サイドバーンを作らない方がカバー率は高いと言えます。
右の三角顔も面長同様にサイドバーンがあるとより細いラインを強調してしまうので作らない方がおすすめです。
「輪郭のコントロール」で劇的に変わるのが横顔の印象!
次に、横から見た印象の例を紹介します。横から見ることで、より「輪郭のコントロール」という意味を分かって頂けると思います。
モミアゲからアゴにつなげる時に、エラの部分がコーナーになってつながると思いますが、このコーナーの鋭角差で輪郭の印象が変わってきます。
丸顔の人が丸みの強いラインを作ると、より丸い輪郭が強調されます(左)。逆に鋭角をつけたラインだとメリハリが出てくるのが分かります(右)。
次に、エラの張ってる人の場合。ラインが鋭角だと余計に角張った印象に見えてしまい(左)、ラインに丸みがあると角張った輪郭がカバーされています(右)。
丸いラインは優しい印象になり、角を作るとキリッとした印象になるので、自分の輪郭と、自分がどのような印象になりたいかを考えてデザインすると良いでしょう。
自分の顔で試してみたのでご覧下さい。
同じ顔で、角のあるラインと丸みのあるラインを比較してみます。ちょっとした違いで印象がだいぶ変わりますね。みなさんはどっち派ですか?笑
ちなみに、頬の部分のヒゲはシャドウ効果です。ただ無精に見えやすいので、トリミングなどのメンテナンスが大切です。
また、ヘアスタイルとの相性も重要だったりするので、後にご紹介できればと思います。
理容室『THE BARBER 代官山』マネージャー。コンプレックスだった童顔を克服するためヒゲを生やし始めたのをきっかけに、ヒゲデザインのおもしろさに目覚める。実体験を元にヒゲデザインを提案。ヒゲ歴20年。THE BARBER ヒゲ部門メイン担当。