30歳を過ぎると、黒かった髪にチラホラと白髪が現れ「俺もそろそろおじさんかぁ?」なんて、一抹の不安がよぎるものだ。女子の場合は、1本見つけただけでも軽いパニック状態になりやすいから、すぐに“抜く”という行為に走りやすい。そして友達に
「白髪でてきちゃった。染めたほうがいいかな?」
「私も~!」
「1本あると“10本は見えない所に生えてる”とか言うよね~~~」
「コワい~っ!!」
なんて永遠に白髪談義に。一方、男の場合は“薄毛”の方が深刻だから大して気にはしないものの、これから増えるであろう白髪、いつの段階で染めるべきなのか。そのタイミングを掴むのは難しい。
が、一方で今、この白髪がブームということご存じだろうか。海外では「グラニーヘア」というらしい。「グラニーヘア」とは「おばあちゃんっぽい髪色」の意味。白やアッシュ(灰色)を混ぜたようなヘアカラーで、見た目はパンクっぽい印象なのだが、あのレディ・ガガがグラニーヘアを取り入れてから、日本人のおしゃれピープルの間にもジワジワと浸透。
有名人のインスタグラムでもこの髪色が見られるようになった。
↑女子ならこんな感じ。奇抜さは否めないけど、ファッションの世界では結構トレンド。男の場合は意外とかっこよく決まる!
吉川晃司の白髪ヘアはあまりにも有名だが、彼の場合はあえてシルバー系のスプレーを使用し、プラチナカラーの髪色を際立たせているそうだ。松本人志も一時期、「白髪が目立つから全部白くしてまえ!」とシルバーカラーリングの坊主にしていたことも。イチローや玉置浩二も白髪を隠すことなく、自分の個性として見事に昇華させたケースだろう。そう、うまくいけば男の色気を演出することが可能な白髪。あえて流行りのグラニーヘアにすることはないものの、白髪で落胆することもない時代といえそうだ。
ここで白髪をかっこよく見せるポイントをまとめてみた。
●白髪が目立ち始めたら、なるべく短髪に。1本1本の毛が長いとやや不潔に見えやすい
●私服はルーズなカジュアルよりもトラッドで勝負。大人の知的感が増し、白髪も映える
●カジュアル派ならシンプルに。モノトーン&細みのTシャツ&ボトムなどでニューヨーク風カジュアルにするのがセクシー
●ツヤ感のある髪をキープする。白髪は浮き立ちやすいのでソフトワックスなどで整える
●眉&目の印象を強く!必要ならば眉のお手入れをしてボサボサ眉を知的眉に変身すべし
ここまでしっかりクリアしていれば、むしろ大人の男は白髪交じりの方がセクシー。小僧に負けない大人の色気で、世の女性たちを振り向かせてみてはいかがだろうか。
フリーライター・編集・企画。ヘア&ビューティが専門。女性誌はもちろん、男性向けヘアカタログ、薄毛対策記事などを多く手掛ける他、東京・青山にてヘアサロンを運営。