実りの秋がやってきた。芋・栗・お米など、さまざまな秋の味覚を楽しめるこの季節は、メタボリスク増大の季節でもある。特に、炊き込みご飯や丼ものなどはついつい食べ過ぎてしまいがち。グルーメン諸君も「炭水化物はメタボの元」と思っているのではないだろうか。しかし実際は、“過剰摂取”さえしなければ、お米は他の炭水化物に比べ太りづらく、体に良い食べ物である。そこで今回は、お米の健康効果について紹介したい。
「粉もの」よりも吸収がゆるやかなため太りづらい
お米は知っての通り、「粒状」のまま炊いて食べるものだ。パンや麺などのいわゆる「粉もの」も元は粒状の小麦だが、それを粉状にしてから作られる。この違いが体内での消化や吸収スピードの差となり、「粒状」のまま食べるお米は結果的にゆっくりと血糖値を上昇させることになる。そのため脂肪合成を促進するホルモン(インスリン)の大量分泌を回避しやすく、お米はパンや麺よりダイエットに適していると言える。食物繊維を多く含む玄米や雑穀米ならより効果が高い。
噛む回数が多いため食べ過ぎを予防できる
お米を主食とした場合、肉や魚などとの相性も良く、パンや麺に比べ噛む回数が格段に多くなる。噛むことと健康については、さまざまなデータがあり、「噛むことにより満腹中枢を刺激して食べ過ぎを予防する」、「顎を動かすことで脳の血流が良くなり集中力がアップする」、「唾液量が増え発癌性物質を中和できる」ことなどが明らかになっている。
また噛むことで口周りの筋肉が刺激され、滑舌が良くなったり、顔が引き締まるメリットも。もちろん、お米に限らず硬めの料理を取り入れた食生活を意識することも大切だ。野菜料理は煮込みではなくサラダやスティックに、肉料理もバラ肉ではなくモモ肉やヒレ肉のものを選ぶなどの工夫もぜひ取り入れて欲しい。
<まとめ>
“過剰摂取”に気をつければお米はメタボの味方!
最後に、お米の栄養素について触れておきたい。お米は、糖質だけでなく、ビタミン、ミネラル、カルシウム、鉄分も含まれ、栄養バランスに優れた食品。パンや麺中心の食生活をお米中心に切り替えるだけで、健康的にメタボ対策ができると言える。「きちんと噛むこと」と「食べ過ぎ」に注意して、秋の味覚を楽しもう。
文/GROOMEN編集部