男性の美容意識が高まっているとはいっても、部分的なシワへの意識はどうだろう? 例えば、目尻のシワなどは面と向かって話していると意外に目につくものだ。今回は目尻のシワの原因や効果的なケア方法、セルフチェック方法などについて、専門家である共立美容外科の望月香奈先生に話を伺った。ぜひ参考にして対策してみよう。
男性の目尻のシワは女性に比べて"深い"のが特徴
「男性の目尻のシワの原因は、おおまかには女性と同じです。乾燥・加齢に加えて、筋肉の収縮によってできる笑いジワのような『表情ジワ』と呼ばれるものもあります。女性の場合、ちりめんジワと呼ばれるような細かいシワを気にされる方が多いですが、男性の場合は笑顔などからくる深い表情ジワを気にされる方が多い印象です。当院でも年齢問わず、営業関係や美容師さんなどお客様と表情豊かにお話しする機会の多い職業の方が、目尻のシワを気にされて来院されています。眉間のシワは男らしくてカッコいいからそのままでいいけれど、目尻のシワは何か気になる、とおっしゃる方が多いですね。
また、男性の特徴として、筋肉が女性より大きいので目尻のシワから頬のあたりまで広範囲にシワが入ってしまう、ということも見受けられます。
また、パソコンやスマホなどを長時間使用して目を酷使していると、目の周囲の血流が悪くなり乾燥を引き起こし、シワを作ってしまう原因にもなります」
目尻のシワにはまず乾燥対策として保湿が大切
「ご自宅で目尻のシワのケアをするのでしたら、やはり女性同様、乾燥対策の保湿が大切です。ですが、女性のように化粧水、乳液、さらにアイクリームと丁寧にケアしている男性はまだまだ少ないようですね。また、目が疲れているときには、蒸しタオルなどを乗せてホットパックをしてあげるのもオススメです。外出先でしたら目の周りを指先で軽くプッシュしてマッサージしてあげるだけでも十分ですよ」
セルフケアで改善されないシワにはボトックスという選択も
「深くしっかり入っているシワの場合、スキンケアでは限界があるかと思います。セルフケアでは難しい男性の深いシワには、ボトックスが1番効果的です。前述したように、男性は筋肉が大きいので女性のように完全に動きを止めるのは難しく、表面上の少しの動きは残しつつ、深いシワを作る部分を止めていきます。控えめの量をリフトアップを兼ねながら注入していきます。施術後は、細い針を使って注入していますので、ほとんどあとも残らず、内出血などの心配もありませんし、ベージュのテープを貼る必要もありません。心配な方はご相談いただければと思います。通院ペースも半年に1回ですので多忙なビジネスマンにもオススメです。深いシワも何回か施術をしていけば少しずつ浅くなりますが、シワを気にされている方は浅いうちにケアしていただく方がいいですね」
セルフチェック方法は『目をギュッと閉じて開く』
「40代、50代になってからではなく、実は30代くらいから少しずつ目尻のシワは入ってきているのですが、自分では気づいていない方もいますよね。簡単なセルフチェックの方法は、まず目をギュッと閉じてみてください。15秒後くらいにパッと目を開けたときに、目尻にシワが残っているようなら、もう入り始めていると思っていいでしょう」
普段見過ごしている小さなシワも、気になりだしたらケアの始めどきだ。意外と人に見られている目元は、シワひとつで老けた印象を与えてしまいがち。一度セルフチェックを行い、自分の目尻のシワを確認してみるといいだろう。
お話を伺ったのはこちらのクリニック
1989年に第一号となるクリニックをオープンして以来、東京、大阪、名古屋、福岡をはじめ、全国21院を開院。経験豊富な美容外科医が多数在籍しており、しわ、たるみ、二重、わきが、歯並びといった体に関するお悩みをお持ちの方々へ最適な美容医療の治療を提案している。メニューも豊富で男性の患者も多く訪れている。
『共立美容外科・歯科』→ http://www.kyoritsu-biyo.com
取材・文/有住美慧