長さ、濃さ、生やす位置は?
バランスの良いヒゲスタイル4選

連載|“ヒゲ専”理容師が教える似合うヒゲの作り方 Vol.09

今回は「バランスの取れたヒゲスタイル」をいくつかご紹介しましょう。以下は、年齢やヘアスタイルは様々ですが、バランスの良いヒゲを持つ方々。

 

では、バランスの良く見えるポイントについて、それぞれ解説していきます。

 

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まずは知的ワイルド系。くちヒゲとあごヒゲのコンビスタイルです。

以前、コンビスタイルで重要なのはヒゲの濃さと長さ(幅)のバランスだと解説しましたが、この場合、濃さ、長さ(幅)共にある程度しっかり生やしています。それでもバランス良く見えるポイントは、くちヒゲを口角でそろえ、太過ぎず濃過ぎない加減にしていること。また、あごヒゲが広過ぎない幅で輪郭カバーできていて、程良い富士型がしっかりと主張しているのもポイントです。

 

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こちらは知的エレガンスな囲みヒゲスタイル。

くちヒゲが左右対称の富士型できれいにまとまっています。真ん中が太いくちヒゲは厳格な印象になりやすいのですが、あごヒゲにつながるシャープな囲みラインが、全体を引き締めエレガンスな印象にしています。あごヒゲも存在感のある長さで切りそろえてあり、内側の形もアゴの形がとてもきれいに見えるラインで作られています。

 

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続いてはこちら。サイドバーン(頬ヒゲ)の存在感があるスタイリッシュでワイルドなスタイル。

きちんと手入れをしないと汚く見えやすいスタイルですが良くまとまっています。サイドを短く刈り上げたショートスタイルの髪型から、同じ色味でモミアゲ、あごヒゲに向かってグラデーションを作り、しっかり生やしたあごヒゲでラインを整えています。これだけでも上手くまとまってると思いますが、さらによく見えるポイントがあります。

 

サイドバーンの内側のラインと鼻筋のラインがほぼ同じ角度なのです。そして内側のアゴのラインと眉を対角線に結んだラインも平行になっていますね。この対角線の効果がよりいっそうまとまりを演出しているんです。

 

くちヒゲも綺麗に整えられていて、全体の調和が見えますね。少し童顔なところもカバーできていて、小顔効果まで加わっているのが素晴らしいです。

 

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こちらはバランスの取れたナチュラルスタイル。

顔立ちも卵形でとても優しく、ヘアーもとても柔らかいスタイルです。あごヒゲとくちヒゲのコンビスタイルですが、薄く整えられたさりげないくちヒゲと、ほんの少しアピールしている広すぎないあごヒゲ。清潔な印象で優しさを壊さない大人なヒゲスタイルですね。

 

いかがでしょう? 少し参考になりましたか? できそうなスタイルがありましたら是非トライを!

 

 

higuchi

樋口祥胤(ひぐち・よしつぐ)

理容室『THE BARBER 代官山』マネージャー。コンプレックスだった童顔を克服するためヒゲを生やし始めたのをきっかけに、ヒゲデザインのおもしろさに目覚める。実体験を元にヒゲデザインを提案。ヒゲ歴20年。THE BARBER ヒゲ部門メイン担当。

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