男たちよ、涼しくなる秋こそ
“首上のニオイ”に注意警報!

ドッと吹き出る汗、汗、汗。全身汗まみれの真夏は、出社前にシャワーを浴びたり、デオドラントスプレーを吹きかけたり…。男だって少しはニオイ対策を意識しているものだ。

 

だが、やや暑さから解放されるこれからのシーズンは、そんなケアもだんだん怠りがちに…。

 

秋の入り口はまだまだ汗をかく頃。1日放置していれば、結構な汗の臭いが全身に染み付いている。「大して汗かいてないし!」ってことで、夏には毎日使っていたボディシートを止め、寝る前にパパッとシャワーを済ませて終了、なんてのはもってのほかだ。

 

特に、まだまだ紫外線がきつい秋の頃は、特に頭部のニオイを気にしたい。頭皮はTゾーンの2倍以上の皮脂腺があるため、ちょっと暑さを感じれば、すぐに皮脂がドバッ。きちんとケアをしないと老廃物も溜まりやすいから、油断するとすぐに雑菌が繁殖してしまうのだ。また、放置したまま紫外線を浴びると酸化し、いや~な臭いを発してしまう。頭皮のニオイは、ワキや足のニオイと同様、人に感じられやすいゾーン。さらに服などで覆われていない分、相手にダイレクトにニオイが届きやすいので、他のパーツより気にかけることが大切だ。

 

気をつけることは、頭に余計な汚れを溜めこまないこと!

 

長年、美容師を取材する私が頭皮のニオイについて忘れられないエピソードがある。

 

とある有名高級サロンにカットを予約した男性が、朝シャンをした状態でいらした時のこと。いざ、カウンセリングを始めるとすでに頭皮のニオイがムッと漂ったという。担当者曰く「朝シャンされ、生乾きの状態で外出したため電車内の臭いや外気の汚れがそのまま頭皮に付着、さらに紫外線を浴びたことで到着時には酸化してしまい臭ったのだと思われます。その方の頭皮を視診・触診してみると、所々赤かったりブヨブヨしていたり。毛穴付近には角質が溜まっていました。ご本人は、頭皮のかゆみ、フケ、耳後ろの乾燥を気にされていて、すぐにスキャルプトリートメントをしていただいたのですが、その時、その方にお伝えした洗髪時のアドバイスがあります」

 

① 朝シャンの後はドライヤーを当てて頭皮を乾かす。これをしないと菌が繁殖してしまう

② シャンプーや整髪料のすすぎ残しがニオイの元になるので、すすぎ時間を増やす

③ 耳後ろのニオイはシャンプーのすすぎ残しが原因。シャワーヘッドを当てて十分に流す

④ 耳後ろ同様、首筋が臭う人もすすぎ残しが原因のことも。すすぎは十分に行う

 

実は、シャンプー法の間違いが頭皮だけでなく、耳後ろや首の臭いにも深く関係しているのだ。そう、耳後ろや首は、頭部の汗がダイレクトに流れ着く場所。汗溜まりによるニオイがあると、イケてるスーツも台無しってもんだ。

 

特に30歳を過ぎたころから“首より上の臭い”がきつくなりやすいと言われているが、これは世代臭と受け留め、きっちり対策をするに越したことはない。

 

20代前半まではワキ汗や足の臭いに気を配れば良かったが、残念なことに年齢を重ねると臭うゾーンもどんどん増加。女子たちから「臭い男」と思われないためにも、ワキ、足同様、1年中首上のニオイ対策を心がけたい。

 

 

小澤佐知子(おざわ・さちこ)

フリーライター・編集・企画。ヘア&ビューティが専門。女性誌はもちろん、男性向けヘアカタログ、薄毛対策記事などを多く手掛ける他、東京・青山にてヘアサロンを運営。

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