年下男子ブームの裏にある
“かわいい系”男子の盲点とは?

連載|梅野利奈のモテ・グルーメンの法則

年下男子との恋が描かれたドラマが大ヒットし、有名人の年下男子との結婚が偶然的に相次ぐなか、たびたび巻き起こってきた“年下男子ブーム”が再熱している。

 

年下男子が人気の理由のひとつ、それは「かわいさ」だろう。しかし、“かわいい系男子”が人気を集め出したのは最近のことではなく、すでに昔からモテ男のひとつのジャンルとして確立されてきた。女子はかわいいものが好き→かわいい男子だって好き、という構造は確かに自然かもしれないが、ここで勘違いしてはいけないのが、その「かわいさ」の種類だ。

 

考えてみて欲しい。男子だってもちろん、かわいい女子が大好きだろう。ただし、あからさまなブリっ子や、フリフリのレースがついた服装はちょっと苦手、という人は少なくない。「ね?かわいいでしょ?」という、思いっきりかわいさを主張してくるものではなく、恐らく好きなのは、はにかんだ笑顔とか、寒くて袖に手を隠しているしぐさ、とかとか……。評価されるかわいさは思いっきり主張してくるものではなく、不意に出るものなのだ。かわいいと思ってもらえるだろうと、どこか計算を臭わせるかわいさは逆に評価を下げてしまいかねない。

 

男の嘘が簡単にバレてしまうように、女子は心を見破るのが上手い。だからこそ、なんとなく、その男が「かわいこぶってる」かは、すぐに分かるものだ。男はフリルも着ないしぬいぐるみも持っていないし、分かりやすいかわいさアピールなんてできない。ただし、なんとなく話し方だったり、持ち物だったり、一見普通に見えるものの、実はかわいさをアピールしたい本心がチラリと見え隠れしている人は意外にあちこちいる。しかも、これが30代、40代の一番クールでいるはずの世代に多いからこそビックリだ。

 

多くの場合、そのかわいさはすでに愛し合っている彼女ではない限り、「なんだか気持ち悪い」と思われるリスクがある。私の知人男性で、女子からの高評価を期待して、クマのキャラクターグッズを持ったり、ふんわりニットを着たりしている人がいた。周りの女子はそのモノ自体に「かわいい」とは言うものの、彼についての評価は実はとっても冷ややかだった。持ち物にかわいいと言われると、なんだか自分がかわいいと言われているようで気持ちはいいが、男性にとってそれはリスクのひとつになっている場合があるということを忘れてはいけない。

 

ブリっこが嫌いなのは、男子も女子も同じ。意図的にかわいさを出そうとするなかれ。

時代がいくら変わっても、女は男に表面的なかわいさなど求めていないのだから。

 

 

 

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梅野 利奈(うめの・りな)
ビューティープランナー・美容ライター。外資系経営コンサルティング会社、国内化粧品会社でマーケティング・商品開発に携わり独立。現在は、社会心理学を研究しながら、みんながキラキラになれる「心理美容」を提唱。美容雑誌やファッション誌での執筆活動を中心に、結婚相談所では男性向けセミナー講師なども勤めている。著書に『ブスデトックス~イイ女の逆引き美容テクニック集~』(スタンダードマガジン刊)、『会って3秒で「ステキ」と思わせるデート・お見合いの服装&身だしなみ』(学研刊)。

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