「ヒゲ視点だけのシェービングは
肌に悪影響を与える可能性も」
――美容皮膚科医の観点から、男性が抱える肌トラブルの主な要因を教えて下さい。
男性の肌トラブルといえば、「ニキビ」「毛穴の目立ち」「乾燥肌」「カミソリ負け、それによる色素沈着」などが挙げられますが、一般的に男性の肌は、女性と比べて皮脂分泌量が多く、ベタつきや毛穴が目立ちやすくなる傾向があります。また肌の水分保持能力が低いことで、“インナードライ”な肌状況になっている男性も少なくありません。さらに、ストレスや飲酒・喫煙・睡眠不足などが重なると、その症状を悪化させる要因になってしまいます。
日々のシェービングも、肌本来のコンディションを維持するために必要な皮脂や角質層を奪ってしまう原因となりうる行為のひとつですから、肌トラブルの一因になっているケースも考えられますね。
【シェービングが原因と思われる肌トラブルの代表的な例】
口元がカサカサする
口元は顔の中でも特に乾燥しやすい部分。シェービングの影響でさらに乾燥する場合も…。
肌の赤みやヒリヒリ感
ヒゲと一緒に角質層の一部を損傷してしまった場合、肌の赤みやヒリヒリ感が起こる。目に見えない傷もあるため、視認しづらい場合も。アフターケアを怠ると更なるトラブルの原因に。
ニキビ・毛嚢炎
不衛生なカミソリやシェーバーを使用することで、難治性のニキビになることも。
――どうすればシェービングによるダメージを最小限に抑えることができますか?
刃が直接肌に当たることがトラブルの原因のひとつである以上、まずはそのダメージを軽減させることが大切です。肌ダメージの少ないシェーバーを選ぶことはもちろんですが、同じ箇所を何度も剃るのは肌にとって悪影響だということを忘れずに。更に、必要以上に刃を肌に強く押しつけず、少ないストローク数で剃ることができれば、肌ダメージは少なくなります。最近ではプレーシェーブ、アフターシェーブのローションやフォームなど、シェービング剤が発売されています。こういった製品には刃が肌に当たる際に肌を保護し、すべりを良くする成分が含まれていますので、使用することも良いと思います。
――となると、肌にやさしいシェーバー選びが重要ですね。
そうですね。米国などのビジネスシーンでは爪や髪の身だしなみだけでなく、肌のコンディションを整える事がマナーや知性の表れだと考えられていますが、最近では日本でも同様ですね。実際に患者さんの傾向を見ても、20~30代の男性を中心に自発的に美肌を意識する方が増えています。また、奥様や彼女に同伴されていらっしゃる40~50代の男性が肌のコンディションを改善しようと来院されることも増えました。化粧をする女性と異なり、男性の肌はダイレクトに見られますから、やはりスキンケアが重要になります。その一環として肌ダメージを防ぐシェーバー選びや、シェービング剤などの工夫が大切なことだと思います。その結果、健康的な肌作りができれば、シェービング時のダメージが少なくなる相乗効果にも期待できますからね。
【まとめ】
・日々のシェービングが肌トラブルの要因になるケースも…
・シェービングの際は少ないストロークで剃る事で肌ダメージを最小限に
・正しいシェーバー選びやシェービング剤などの工夫が、健康的な肌づくりに繋がる
草野貴子(くさの・たかこ)
『松倉 HEBE DAIKANYAMA』院長。日本形成外科学会認定専門医。帝京大学医学部卒。京都大学付属病院など大学病院を経て、都内美容外科クリニック院長など歴任。2012年1月より現職。クールビューティな容姿と気さくな人柄とのギャップで、男性患者にもファン多数。
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