「菌活」という言葉をご存知だろうか? その名の通り、我々の身のまわりにある「菌」を積極的に摂取し、美容や健康に活用することを指すのだが、この「菌活」が便秘の解消や免疫力のアップにつながると注目を集めている。そこで、「菌活」代表食について調べてみた。
男こそ菌活すべき! その理由
男にこそ菌活をして欲しい理由のひとつ目は、便秘・下痢対策。胃腸のデリケートな男性は意外と多く、特に朝の通勤時に急な便意が襲ってこないかとビクビクしているという話はよく耳にする。これはストレスやメンタルの状態だけではなく、アルコールの摂り過ぎや不規則な食生活が腸内環境を悪化させていることも影響していると言える。規則正しくバランスの良い食生活を実践することが何よりの改善法ではあるが、それが難しい場合はせめて菌活に励んで腸内環境を整えることを意識して欲しい。
ふたつ目の理由は、口臭や体臭対策。腸内環境が悪化していると、悪玉菌から発生する有害物質が血液を介して全身を巡ることになるが、これは口臭や体臭を強くする原因にもなる。おならの臭いもキツくなってしまったり、肌荒れでしてしまったりと、腸内に悪玉菌が増えてしまうことはまさしく「百害あって一利なし」なのだ。
3つ目の理由は、大腸がんのリスクを回避するため。大腸がんにかかるリスクは年々大きくなるものだが、特に男は女の2倍の確率で大腸がんにかかりやすいことが統計上でも明らかになっている。大腸がんのリスクファクターとしては、肥満・飲酒・喫煙・加工肉の摂取などの様々な生活習慣も挙げられるが、これらはどれも男に多く見られるもの。まずは肥満解消や悪しき習慣の是正にとりかかるべきではあるが、これまで負担をかけてきた腸を少しでもいたわるために、ぜひ菌活に励んで欲しい。
菌活といえば「納豆」「みそ汁」の食事から
「菌」を習慣的にとるならやはり食事からがおすすめだ。特に効果的な菌活食は、納豆。納豆には納豆菌という善玉菌と、そのエサとなる食物繊維が含まれるため、最強の菌活アイテムと言える。
納豆が苦手という人は、みそ汁を飲む習慣から始めてみよう。生みそタイプのインスタントみそ汁で十分なので「朝からみそ汁を作るのは面倒」という独身男性でも実践できるはずだ。ポイントは、みそを入れるタイミング。みそに含まれる乳酸菌は熱に弱い性質をもつため、後から入れてほしい。死んでしまった乳酸菌に効果がないわけではないが、どうせならより効果の期待できる生きた乳酸菌を摂取したい。
みそ汁に納豆を落として納豆汁にするのももちろんOK! その場合も、みそと同様に後から納豆を投入しよう。納豆菌は比較的熱に強いタイプの菌ではあるが、できるだけ元気な状態で腸に届けるためにも調理での加熱はできるだけ控えよう。
お手軽菌活食「ヨーグルト」の意外な落とし穴
手軽な乳酸菌アイテムの代表格と言えばヨーグルトだろう。菌活ブームの影響もありヨーグルト市場はのび続けているが、食べ方次第で腸の負担となったり、摂取量によっては肥満リスクを高める商品もあることも知っておきたい。
ドリンクタイプのヨーグルトには驚くほどの糖類が含まれていることが分かった。お得感からうっかり500mlのビッグサイズのものを選んでしまうと、1パックに含まれる糖類は60g以上にもなる。糖類の取り過ぎは身体の冷えを招き、免疫力の低下につながるし、ランチタイムの過剰な糖類摂取は午後の眠気の原因にもなり、仕事の効率にも悪影響を及ぼすだろう。さらに、体重や体脂肪の増加の原因にもなり、身体に良いはずの菌活行為がメタボを助長する結果にもなりかねないので注意してほしい。
メーカー | 明治 | 明治 | 明治 | |
商品名 | 明治ヨーグルトR-1 | 明治ブルガリアヨーグルト脂肪0ブルーベリー180g | 明治ブルガリアのむヨーグルトLB81プレーン480g | |
内容量(g) | 112 | 180 | 480 | |
1本当りの栄養成分 | エネルギー(kcal) | 89 | 120 | 322 |
たんぱく質(g) | 3.8 | 7.7 | 14.9 | |
脂質(g) | 0.7 | 0 | 2.4 | |
炭水化物(g) | 1〜11 | 22.4 | 60 | |
糖類(g) | 7 | 59.5 | ||
ナトリウム(mg) | 90 | 197 | ||
カルシウム(mg) | 287 | 220 | 557 | |
原材料名 | 生乳、乳製品、砂糖、甘味料(ステビア) | 乳製品、ブルーベリー果肉、砂糖、乳清たんぱく質、ゼラチン、ブルーベリー果汁、アローニャ果汁、カシス果汁、加工デンプン、増粘多糖類、香料、酸味料、甘味料(ステビア) | 乳製品、ぶどう糖果糖液糖、砂糖、安定剤(ペクチン)、香料 | |
使用されている乳酸菌 | 1073R-1乳酸菌 | LB81乳酸菌 | ブルガリア菌およびサーモフィラス菌(LB81乳酸菌) | |
継続的摂取で期待される効果 | 1073R-1乳酸菌が産生するEPS(多糖体)の免疫賦活作用により、風邪予防・インフルエンザに対する感染防御効果など | 便秘の予防・解消、肌荒れ改善効果 | 整腸作用 |
<まとめ>
菌活の最強アイテムは納豆とみそ
できるだけ生きた乳酸菌として腸に届くよう温度に気をつけるのがコツ。また、菌活のエース、ヨーグルトは、糖分の過剰摂取に充分ご注意を。オススメは、プロバイオテクス効果の高いトクホマークのある商品だ。食べるタイプのものなら、デザートやおやつを食べた気分にもなりジャンクなスイーツを遠ざける効果も期待できる。
構成・文/GROOMEN編集部