寒気には生姜、高熱にはバナナ?
風邪には果物が効果的!

連載|Good Bye! メタボ

寒さも乾燥も厳しく、一年で最も体調を崩しやすい季節がやってきた。今年もインフルエンザが猛威をふるっているが、風邪の予防や回復には「保温・休養・栄養」を整えるのが基本。とは言え、「風邪で食欲がない……」ということも意外に多い。今回は、そんな時でも取り入れやすい、身体に最低限必要な栄養素を含んだ飲み物を紹介しよう。

 

ゾクっ!ときたら、生姜・卵・温かい水分

 

悪寒を感じたら、まずは身体を温めて侵入してきたウイルスと戦う準体制を整えよう。身体が冷えている状態ではウイルスが増殖しやすく、ウイルスを退治する白血球も働きにくいためだ。オススメは、生姜入りのスープ。コンビニのカップスープでもOKだが、より効果を上げたいなら、おろし生姜と卵をプラスすると良い。生姜に含まれるショウガオールには血行を促進し体温を上げる効果があり、卵は免疫力の要となる良質のたんぱく質が含まれるからだ。

 

また、卵白部分に含まれるリゾチームという酵素には細菌の細胞壁を分解し撃退しやすくする効果もある。リゾチームは一般的な風邪薬などにも抗炎症成分のひとつとして配合されているものだが、卵1個分の卵白にも市販薬1日分以上のリゾチームが含まれているのだ。

 

スープよりさらに手軽なアイテムとしては、生姜紅茶(熱い紅茶におろし生姜でOK)・卵酒などが挙げられる。ちょっとした風邪なら、抗生物質などの薬に頼るより、速やかに体温を上げることで自分の免疫力が働きやすい状態をつくることが第一とも言える。万一の時に備えて、おろし生姜や卵くらいは常備しておくと良いだろう。

 

高熱の時は、バナナ・みかん・さつまいも

 

免疫機能の働きにより熱が上がってきたら、十分な水分と消化の良い食事を摂りながら寝ることが基本だが、高熱が続いてしまうと体力の消耗が激しく危険が伴うため、適度に身体を冷ます必要がある。そんな時、体温を適度に下げつつ回復を促す栄養素を知っておくと便利だ。

 

例えば、カリウムやビタミンCを豊富に含み手軽に食べられる果物。カリウムには利尿作用があるため、体内の水分代謝を促し、熱を下げやすくしてくれる。また、免疫機能キープに欠かせないビタミンCは高熱で大量に消費されてしまうため、風邪の時には積極的に補給したい栄養素だ。

 

果物に含まれるカリウムとビタミンCの含有量

 

カリウムとビタミンCをバランス良く含む果物となると、キウイフルーツがダントツ1位ではあるが、高熱の時に剥いたり切ったりする手間や、ちょうど食べごろの甘いものを入手するのはなかなか難しい。というわけで、「バナナとみかん」のようにカリウムとビタミンCを含む食べやすいものを組み合わせて選ぶことをオススメしたい。

 

なお、胃腸が弱っている場合は、酸味の強い柑橘類は避けた方が安心だ。カリウムはバナナやりんご、ビタミンCは焼き芋など胃腸に優しい食品から補給するよう心掛けよう。

 

<まとめ>

食欲がない時こそ、スープやフルーツで栄養補給

 

風邪で食欲がない時は、生命維持に絶対欠かせない水分補給が第一。プラス、状態に合わせて回復に必要なものを厳選し、早期の復活を目指そう。食欲がある場合や調達が可能な場合は、もちろんバランスの良い食事が1番。風邪予防のため、普段の食生活にも免疫力アップに欠かせないビタミンCを含む野菜や果物をしっかり取り入れておこう。

 

写真/Andy Weers 文/お皿のフチ子

 

お皿のフチこ
管理栄養士。クリニック・企業にて豊富なメタボ指導経験あり。世の男たちのメタボリスクを下げ、健康に過ごしてもらうべく、目的に合った食事の選び方、効果的な摂取法について発信。

 

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