“加齢臭”というキーワードが浸透して久しい昨今、20〜50代のビジネスパーソン2,400名を対象に行われた資生堂の実態調査によると、職場で気をつけている身だしなみのトップが「自分の身体から発するニオイ」(42.2%)であることが明らかとなった。また、対象者の実に半数以上が“ニオイ不安症候群”、つまり自分のニオイ(口臭以外)を不安に思っていることも判明。
“ニオイ不安症候群”なる人々の増加を裏付ける調査報告がもうひとつ。自分の加齢を実感するポイントについても調査したところ、男性では「白髪」に次いで、女性では「肌」「白髪」「体型」に次いで「ニオイ」(男性:37.4%、女性:30.5%)が挙げられた。この結果から、いかにニオイに対する関心が高いかが伺える。
では、実際にいつ頃からその変化を感じたのか? 調査によると、女性は「40 代前半」、男性は「30代前半」と「40代前半」という回答が多く見られ、男には2回“ニオイの曲がり角”が訪れるようだ。ちなみに、どんなニオイがするのかというと、「脂っぽいニオイ」(36.0%)、「もわっとしたニオイ」(28.0%)であると捉えられている。
これだけ自分のニオイが気になるのなら、当然ながら他人のニオイも気になっているはず。なぜなら、人は自分が不安に思うことほど他人に対しても敏感になるものなのだ。汗をかきやすい今の季節、制汗剤やデオドラントシートなど、こまめなケアが求められる。
今回の結果を受け、ビジネスパーソンにとってニオイケアは当然の身だしなみのひとつであることが明らかとなった。また、汗のニオイだけでなく“ニオイのエイジング”に対する関心の高さも浮き彫りとなり、今後ますますニオイに対する意識の広がりをみせることとなるだろう。だからこそいっそうのケアを心がけ、無臭な男を目指したい。
文/藤田繭